産廃豆知識

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<第18回>『フルハーネス型墜落制止用器具』について

2019.03.05

2019年2月1日から、厚生労働省より、改正労働安全衛生法施工令(安衛令)内における、高所作業用「安全帯」の名称を「墜落制止用器具」に変更しました。加えて、従来日本で使われていた「U字つり型」の使用はこれから原則としては認められなくなります。代品としては、より墜落者の身体へ負担が少ない「フルハーネス型」の使用が基本として認められることとなります。また、特別教育の受講も必要となっており、一部省略規定もありますが、学科4.5時間と実技1.5時間の合計6時間の受講が必要となります。

 

その他もう一種類、多くの現場にて利用されている「一本つり」の物もありますが、2022年には、完全に「フルハーネス型」以外使用禁止となる為、細かなご説明を割愛させて頂きます。

 

───なぜ、胴ベルト型が認められなくなり、フルハーネス型のみになるのか?

死亡災害の撲滅と墜落制止時の荷重による身体への衝撃の分散が大きな理由です。フルハーネス型は、両肩と両足の付根関節の4点で支えられ、支点の「ズレ」が起きにくいのです。今までの「胴ベルト型」では、地面への落下は防ぐ事が出来たものの、支えとなる部分が腰の1点のみとなり、圧迫がとても強い上に、衝撃により胸部へとベルトがズレてしまうケースも少なくありません。いずれも宙釣り状態からの救出に長時間かかった場合により、内臓への損傷等で後遺症や死亡災害が発生しており、特に死亡災害に関しては、2010年~2014年の5年間で170件発生し、「墜落制止用器具」として命を守るという最大の目的が果たせていない事例が数多く存在するのが事実です。

 

国際的にも比較して確認をすると、保護具としては、胴ベルト型のものは認められておらず、フルハーネス型のみが規格として認められています。

 

この内容から、当社でも万が一の事態に備え、現場にて利用をする墜落制止用器具を墜落時に衝撃が少ない「フルハーネス型」に変更しました。安全こそが全ての中で第一優先される建設業界の一員としても、完全施行日の2022年1月1日を待たずとして、これを猶予期間などと安易に認識せずに、一日でも早い導入を行うことも大切であると認識しております。

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