産廃豆知識

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<第17回>排出事業者責任 の 現地確認義務 とは?

2018.12.05

当グループが営業しております愛知県にて 産業廃棄物の適正処理促進を目的とした県条例の改正が実施されたことを皆さんご存知でしょうか?廃棄物の排出事業者責任のうち、確認義務についてより具体的に定めた「廃棄物の適正な処理の促進に関する条例施行規則の一部を改正する規則」が、平成30年7月に公布され、平成30年10月1日に施行されました。

 

この改正では大きく2点の変更があります。一つは廃掃法第12条第7項に記載された産業廃棄物を処理委託する際の確認義務について、これを怠った事業者に対して確認を行うように勧告し、その勧告に従わない場合には公表を行うことができるようになりました。

もう一つは、その確認義務について具体的な確認方法や間隔などが明示されました。

これにより、排出事業者は廃棄物の処理が適正に行われているか、より関心をもって取り組む必要性が高まっています。 そこで今回は実際に適正処理が行われているか確認するための現地確認の主なポイントについてご紹介させていただきます。

 

1.運搬施設の状況

・運搬車両、容器は適切なものか。

・悪臭、騒音又は飛散防止の必要な措置が講じられているか。

・適切な車両表示があるか。 など

 

2.処理施設の状況

・施設は許可証どおりか。

・委託廃棄物の性状にあった処理がされているか。

・廃棄物の飛散、流出等防止対策が図られているか。

・施設は適正に維持管理されているか。 など

 

3.保管場所の状況

・掲示板が設置されているか。

・処理前の廃棄物が過剰に保管されていないか。 など

 

4.書類等の状況

・許可証の期限が切れていないか。

・委託契約書、マニフェスト、帳簿が適切に保管されているか。 など

 

 

排出事業者は、原則として上記内容等を実際の現地に赴いて確認し、その確認事項を記録したものを5年間保存しなければいけません。

条例では、排出事業者自らの確認が難しい場合において、関係会社や同業者団体の調査及びその報告にて代えることを認めておりますが、自らの責任において実際の現場を確認することは、環境保全についての理解を深める意味でも大変有意義なことだと思います。

 

廃棄物処理の責任は排出事業者にあるという廃掃法の原則に立ち返り、自らのリスク軽減のためにも適正処理の確認に努めて頂ければと思います。

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